1.5 Zabbix のインストール - (4) 基本的な監視設定(ホストの登録)
機器の監視登録方法の説明をします。ZabbixはSNMPやZabbixAgent、等、様々な監視プロトコルに対応していますが、まずは、一番単純なping (端末の死活監視) で、Zabbixの機能を確認することをお勧めします。
監視対象機器のIPアドレスと通信の確認
ping監視を行う対象のIPアドレスを確認します。今回はサンプルとして、自宅の無線LANルータを登録するので、そのアドレス192.168.0.1からpingの応答が返ってくるかコマンドラインで確認します。
ping IPアドレス
実行結果
linux版のpingはデフォルトだと無限に繰り返すので、ctrl+cで終了します。
Time=の右側が応答時間です。この図のようになっていれば、監視対象から応答が返ってきています。
存在しない端末にpingを行った場合
監視監視対象の電源が入っていないか、もともと存在しない場合は、Destination Host Unreacheableとなります。
監視対象側のFireWallでpingの応答を拒絶されている場合
これは、pingのあて先のWindows7側のファイアウォールで拒絶されているケースです。この場合、ctrl-cで終了するまで、ずーと待っています。
接続対象側の仕様によって応答も異なるかもしれないので、うまくいかない場合は接続対象側の設定も確認してみてください。
機器の登録
監視機器の登録は、Zabbixのメニューから設定をクリックします。 その下のサブメニューが切り替わります。そのなかからホストをクリックしてください。
ホスト表示画面です。Zabbixをインストールした時点では、Zabbix serverというZabbix自身の稼動状況を確認するためのホストが1台登録されています。ただ、このホストもステータスは無効となっているので、監視している機材は一台もない状態です。
新たに監視機器を登録するには、右上のホストの作成をクリックします。
ホスト登録画面です。ここで監視対象機器の情報を登録します。
項目 | 説明 |
---|---|
ホスト名 | 任意の名称を指定してください。英数字のみ。空白はOKです。日本語も使えますが、一部の画面で文字化けするので、英字のみにしておいたほうがよいです。 |
新規グループ作成 | ここも任意の名称をしてください。 |
エージェントのインターフェース | 監視対象のIPアドレスを指定します。 |
ホスト登録処理(Zabbixマニュアル)
1 Configuring a host [Zabbix Documentation 3.4]
Zabbixには、公式テンプレートと呼ばれる様々な機器・監視プロトコルに対応したテンプレートが最初から入っています。pingチェックを行うテンプレートも用意されているので、監視するホストに対しそのテンプレートを登録します。
テンプレートタブをクリックします。
新規テンプレートをリンクの欄に、pingと入力すると、その名称を含むテンプレートのリストが表示されます。
表示されたTemplate Module ICMP Pingをクリックしてください。選択したTemplateが入力された状態になります。この状態で入力フィールの追加リンクを押してください。
間違えて下側にある、追加ボタンを押してしまうと、テンプレートのないまま機器が登録されてしまいます。それに気づかず「いつまでも監視データが出てこない・・・」というのは、「ZABBIXあるある」です。
テンプレート選択をすると、テンプレートとのリンク欄に選択したテンプレートが表示されます。この状態を確認し、最後に追加ボタンを押します。
これで登録は完了です。 インターフェース欄のIPアドレスや、選択したテンプレートに誤りがないか確認してください。もし間違いがあった場合は、ホストの名前をクリックすると、先ほど設定した画面になるので、修正を行ってください。
選択したテンプレートで、どのような監視項目が設定いるか確認するために、アイテムのリンクをクリックしてください。
ping用のテンプレートに、3つの監視アイテムが含まれていることが確認できます。
各アイテムの内容は、以下のとおりです。
名称 | 用途 |
---|---|
ICMP loss | パケットの欠損率 |
ICMP ping | 処理結果(成功/失敗) |
ICMP response time | 応答速度 |
各アイテムが上記のような処理を行うのは、アイテムの名称ではなく、キーに記載された内容で決まります。
Ping監視で利用できるキーについては、の詳細は以下のページで確認可能です。
シンプルチェック(Zabbixマニュアル)
5 Simple checks [Zabbix Documentation 3.4]