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Zabbixの使い方、役に立つ情報、等々

2. 監視アイテムの追加 - Zabbixトラッパー

通常、監視アイテムはZabbixサーバから、監視対象にデータを取りにいきます。 Zabbixトラッパーは、その逆で、監視対象側から任意のタイミングでデータを送ることができます。

実際にコマンドラインで確認すると、非常に単純でわかりやすい機能だということがすぐに理解いただけると思います。

アイテムの作成

アイテム作成画面を開き、Zabbixトラッパーのアイテムを作成します。
f:id:Unam:20180128191328p:plain

項目 内容
名前 任意のアイテム名
タイプ Zabbixトラッパー
キー ホスト内で重複しない任意の名称
データ型 受け取りたいデータの型


特に、難しい設定はないと思います。監視間隔を指定しなくてよいので、指定する項目もかえってシンプルになっています。

データの送信

zabbixトラッパーにデータを送るには、zabbix_senderコマンドを使います。

$ zabbix_sender -z 192.168.0.9 -s Test001 -k trapper.uint -o 100
info from server: "processed: 1; failed: 0; total: 1; seconds spent: 0.001554"
sent: 1; skipped: 0; total: 1


コマンド投入後、実行結果が表示されます。”processed: 1”となっており、正常に処理が実行されています。

引数の内容は以下のとおりです。

項目 内容
-z Zabbixサーバ(送信先
-s ホスト名
-k Zabbixトラッパーのキー
-o 送信するデータ


存在しないキーを指定すると、エラーになります。

$ zabbix_sender -z 192.168.0.9 -s Test001 -k trapper.aaa -o 101
info from server: "processed: 0; failed: 1; total: 1; seconds spent: 0.000033"
sent: 1; skipped: 0; total: 1

Zabbixトラッパーの使い方は、以下のページにかなり詳しくいろいろなパターンが載っています。私もあまり複雑な使い方をしたことはないので、これからいろいろ勉強したいと思います。

manpages:zabbix_sender [Zabbix Documentation 3.4]

受信したデータの確認

最新データ画面で、Zabbixトラッパーが受け取ったデータを確認できます。
f:id:Unam:20180128193132p:plain

テキストデータも送信することができます。送信データは、ダブルクオーテーションで囲みます。

$ zabbix_sender -z 192.168.0.9 -s Test001 -k trapper.text -o "abcdefg"
info from server: "processed: 1; failed: 0; total: 1; seconds spent: 0.000264"
sent: 1; skipped: 0; total: 1

監視データ
f:id:Unam:20180128193529p:plain

他のサーバからも送信することが可能です。Zabbixエージェント(アクティブ)のように、事前にコンフィグの設定を指定する必要もないので、好きなホストからデータを送りつけることができます。

WindowsPCから実行した例です。

C:\zabbix agent\bin>zabbix_sender -z 192.168.0.9 -s Test001 -k trapper.uint -o 210
info from server: "processed: 1; failed: 0; total: 1; seconds spent: 0.000079"
sent: 1; skipped: 0; total: 1


ホスト登録時のインターフェースの指定も、Zabbixトラッパーとは関係ないです。ここで記載していないIPアドレスからデータを送信しても、データを受信することが可能です。

f:id:Unam:20180128194836p:plain

まとめ

今回は、Zabbixトラッパーの基本的な使い方を紹介しました。非常にシンプルで、かつ、使いやすいコマンドであることが理解いただけたかと思います。

また別の機会に、Zabbixトラッパーを使った便利な監視方法を紹介する予定です。