誰でも ZABBIX

Zabbixの使い方、役に立つ情報、等々

6. ZabbixのWebサイト - カスタマーポータル(障害報告)

国内では、日本法人が提供する有料の技術サポートや、日本語で質問ができる無料のコミュニティもあります。

日本法人の提供する有償サービスは、Zabbixフォーラムでも多くの方が語られている通り、非常に対応も早く、丁寧なサポートを提供をしており、企業ユーザには非常に有用なサービスだと思います。

ただ、個人や、研究・開発用途で細々と使っている場合、有料のサービスに加入するのはちょっと敷居が高いかもしれません。

Zabbixは、ラトビアの開発部隊が直接運営している無料のカスタマーサイトも運営しており、そちらでバグのレポートや、機能のリクエストを行うことも可能です。

カスタマーサポートの入り口

カスタマーサポートという名前ですが、こちらは無料で利用できるサービスです。日本法人は有料サポートユーザ向けののWebサイトも提供していますが、そちらはまた別の名称で運営されています(この辺の名称のわかりづらさも、ZabbixのWebサイトで多くのユーザが混乱するポイントの一つではないかと思います)。

カスタマーポータルへ入るには、トップページのカスタマーログイン、もしくは、メニューのコミュニティから カスタマーサポート を選択します。

f:id:Unam:20180227081318p:plain

JIRAで運用されているページが開きます。バグ報告用と、機能要求用の2つのプロジェクトがあります。 それぞれ、ログインしなくても内容を参照できます。

f:id:Unam:20180227081611p:plain

バグ報告用のプロジェクト ZABBIX BUGS AND ISSUESを選択し、Issues → All issuesをクリックすると、バグの一覧が確認できます。

f:id:Unam:20180227081811p:plain

それぞれのIDは、Release Noteに記載している番号と同じです(こちらからクリックしても同じページにジャンプするので、このページ自体をご覧になった方も多いかと思います)。

f:id:Unam:20180227082257p:plain

自分が使っている機能でこれはバグなのかな? と思ったら、この画面の検索欄にキーワードを入力し、類似のレポートがないか確認してみてください。

f:id:Unam:20180227082545p:plain

f:id:Unam:20180227082624p:plain

バグのレポート方法

過去のレポートに記録がなく、自分の環境で再現性があれば、直接こちらにレポートすることをおススメします。 私も何度かレポートしましたが、驚くほど対応が早いです。

英語でのレポートになりますが、このコミュニティに投稿しているのは(運営側も含め)ほとんどが英語ノンネイティブなのではないかと思います。文法や語彙が怪しいのは(私自身も含め)お互い様な感じなので、あまり細かいことは気にせず事実を丁寧に記載すれば、きちんとサポートしてもらえます。

内容を投稿する場合は、事前にアカウントを作成します。もちろん無料です。途中でクレジットカードの番号を要求されたりすることはありません(笑)

カスタマーサポートのトップページから、Sign upをクリックします。

f:id:Unam:20180227083226p:plain

こちらに名称や、メールアドレスを入力するだけで、登録は完了します。

f:id:Unam:20180227083335p:plain

新たなバグをレポートするには、ログイン後に createボタンを押します。

f:id:Unam:20180227083605p:plain

いろいろと入力フィールドがありますが、赤枠の所を入力すればよいです。Summary のところに、バグの内容をあわらす言葉(文章ではなく、キーワードを並べておけばOK)を入力します。

f:id:Unam:20180227083948p:plain

Description欄に、バグの内容を記入します。

Steps to how to reproduce:再現方法を記述します。箇条書きでステップ毎に記載するとわかりやすいと思います。

Result:バグの症状を記述します。例にもあるとおり、説明は簡潔に記載し、あとは画面を見てください、という流れでよいと思います。

f:id:Unam:20180227084139p:plain

実際の登録例

こちらは、私が実際にバグの報告をした例です。

[ZBX-13194] Wrong value of wcache in Zabbix internal check - ZABBIX SUPPORT

驚いたのは、投稿してから1時間後には、バグの再現を確認できました!というレスポンスがあったこと。 他にも何件か投稿しましたが、最初のレスポンスがとても早く、きちんと確認しているんだなあ、といつも感心します。

バグが修正されるまでの期間は、それぞれの問題の深刻度や難易度によると思いますが、Ver3.4.4の時に報告した上記のバグは、3.4.7できちんと修正されました。 リリースされるまでの間、担当者のアサイン、修正、テスト、make、リリース・・・というメールが逐次飛んでくるので、安心してリリースまでの経過を待つことができます。

f:id:Unam:20180227084911p:plain
Release Notes for Zabbix 3.4.7