6. ZabbixのWebサイト - カスタマーポータル(障害報告)
国内では、日本法人が提供する有料の技術サポートや、日本語で質問ができる無料のコミュニティもあります。
日本法人の提供する有償サービスは、Zabbixフォーラムでも多くの方が語られている通り、非常に対応も早く、丁寧なサポートを提供をしており、企業ユーザには非常に有用なサービスだと思います。
ただ、個人や、研究・開発用途で細々と使っている場合、有料のサービスに加入するのはちょっと敷居が高いかもしれません。
Zabbixは、ラトビアの開発部隊が直接運営している無料のカスタマーサイトも運営しており、そちらでバグのレポートや、機能のリクエストを行うことも可能です。
カスタマーサポートの入り口
カスタマーサポートという名前ですが、こちらは無料で利用できるサービスです。日本法人は有料サポートユーザ向けののWebサイトも提供していますが、そちらはまた別の名称で運営されています(この辺の名称のわかりづらさも、ZabbixのWebサイトで多くのユーザが混乱するポイントの一つではないかと思います)。
カスタマーポータルへ入るには、トップページのカスタマーログイン、もしくは、メニューのコミュニティから カスタマーサポート を選択します。
JIRAで運用されているページが開きます。バグ報告用と、機能要求用の2つのプロジェクトがあります。 それぞれ、ログインしなくても内容を参照できます。
バグ報告用のプロジェクト ZABBIX BUGS AND ISSUESを選択し、Issues → All issuesをクリックすると、バグの一覧が確認できます。
それぞれのIDは、Release Noteに記載している番号と同じです(こちらからクリックしても同じページにジャンプするので、このページ自体をご覧になった方も多いかと思います)。
自分が使っている機能でこれはバグなのかな? と思ったら、この画面の検索欄にキーワードを入力し、類似のレポートがないか確認してみてください。
バグのレポート方法
過去のレポートに記録がなく、自分の環境で再現性があれば、直接こちらにレポートすることをおススメします。 私も何度かレポートしましたが、驚くほど対応が早いです。
英語でのレポートになりますが、このコミュニティに投稿しているのは(運営側も含め)ほとんどが英語ノンネイティブなのではないかと思います。文法や語彙が怪しいのは(私自身も含め)お互い様な感じなので、あまり細かいことは気にせず事実を丁寧に記載すれば、きちんとサポートしてもらえます。
内容を投稿する場合は、事前にアカウントを作成します。もちろん無料です。途中でクレジットカードの番号を要求されたりすることはありません(笑)
カスタマーサポートのトップページから、Sign upをクリックします。
こちらに名称や、メールアドレスを入力するだけで、登録は完了します。
新たなバグをレポートするには、ログイン後に createボタンを押します。
いろいろと入力フィールドがありますが、赤枠の所を入力すればよいです。Summary のところに、バグの内容をあわらす言葉(文章ではなく、キーワードを並べておけばOK)を入力します。
Description欄に、バグの内容を記入します。
Steps to how to reproduce:再現方法を記述します。箇条書きでステップ毎に記載するとわかりやすいと思います。
Result:バグの症状を記述します。例にもあるとおり、説明は簡潔に記載し、あとは画面を見てください、という流れでよいと思います。
実際の登録例
こちらは、私が実際にバグの報告をした例です。
[ZBX-13194] Wrong value of wcache in Zabbix internal check - ZABBIX SUPPORT
驚いたのは、投稿してから1時間後には、バグの再現を確認できました!というレスポンスがあったこと。 他にも何件か投稿しましたが、最初のレスポンスがとても早く、きちんと確認しているんだなあ、といつも感心します。
バグが修正されるまでの期間は、それぞれの問題の深刻度や難易度によると思いますが、Ver3.4.4の時に報告した上記のバグは、3.4.7できちんと修正されました。 リリースされるまでの間、担当者のアサイン、修正、テスト、make、リリース・・・というメールが逐次飛んでくるので、安心してリリースまでの経過を待つことができます。