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Zabbixの使い方、役に立つ情報、等々

2. 監視アイテムの追加 - Zabbix Agent

Zabbix Agentで監視データを取得するアイテムの登録方法です。

監視ホストの登録

まず、Zabbix AgentをインストールしているPCをZabbixに登録します。Zabbix Agentのインストール方法は、こちらを参照ください。

unam.hatenadiary.jp

メニューから、設定→ホストを選択します。
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画面右上の ホストの作成 をクリックします。
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ホスト名は任意の名称、グループ は既存のものから選択するか、新たに新規グループ作成欄に任意の名称を入力します。エージェントのインターフェースIPアドレスにZabbix AgentをインストールしたWindowsのアドレスを入力します。 f:id:Unam:20180108082247p:plain

追加ボタンを押して、ホストの登録完了です。
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アイテム作成の画面

ホストの一覧画面から、登録したホストの アイテム へのリンクをクリックします。
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アイテムの作成 をクリックします。
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アイテム作成用の画面が表示されます。 f:id:Unam:20180108083050p:plain

この画面で、監視アイテムを登録します。監視可能な項目と指定方法を確認するには、キー というフィールドの選択ボタンを押します。
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監視するタイプ (今回はZabbix Agent)に応じた、キーの候補が表示されます。
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このウィンドウの説明で、どのキーを使うとどのようなデータが取得できるか、ある程度は把握できます。ただ、細かいオプションの指定などはわからないので、マニュアルのほうもあわせて確認してください。

1 Zabbix agent [Zabbix Documentation 3.4]

zabbix_getコマンドで監視データの事前チェック

監視項目を登録する前に、zabbix_getコマンドでZabbix Agentから期待したデータを取得できるか確認します。ZabbixのWebインターフェースに登録した後にエラーが起きると、結構調査が面倒です。初めて使う監視キーやホストでは、事前にzabbix_getで事前にチェックしておく方法を強くおススメします。

ターミナルソフトでZabbixサーバにログインします。
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今回は、vfs.dir.size(Zabbix3.4で新規追加された監視キーです)を使って、フォルダのサイズを取得します。 zabbix_getコマンドの書式は以下のとおりです。

 zabbix_get -s データを取得するホストのIPアドレス -k 監視キー

vfs.dir.sizeキーを使ってデータを取得するコマンドの実行例は以下のとおりです。

$  zabbix_get -s 192.168.0.2 -k vfs.dir.size["c:\zabbix agent"]
1124060

2行目に表示されているのが、実際のフォルダのサイズです。Windowsのプロパティと比較して、値が正しいことが確認できます。
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監視データが取得できたら、本当にその値が期待したとおりの値になっているか、必ず監視対象側のツールなり機能を使って、値の検証を行ってください。結構、キーの指定の指定の仕方を間違えていたり、キーの機能を誤解していて違う値がを取得し続けていた、ということもあったりします

今度は、proc.cpu.utilというキーを使って、zabbix_agentd.exeのCPU利用率を取得します。
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入力コマンド

$ zabbix_get -s 192.168.0.2 -k proc.cpu.util["zabbix_agentd.exe"]
ZBX_NOTSUPPORTED: Unsupported item key.

対応していない とうエラーになってしまいました。
先ほどリンクを記載した、Zabbixのマニュアルで、このキーの詳細を確認します。
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一部のオプションはSolarisのみ対応と書かれていますが、特に引数の指定に問題はなさそうです。
こういうときは、サポートプラットフォームの一覧を確認します(先ほどのページの上部もリンクがあります)。

1 Items supported by platform [Zabbix Documentation 3.4]

この表を見ると、proc.cpu.utilはWindowsでは使えないキーであることがわかります。 f:id:Unam:20180108091422p:plain

このように、Webインターフェースやキーの説明だけ読んでいると一見Windowsでも使えそうな監視キーも、このようにサポート対象外ということもあります。注意しましょう。

アイテムの登録

zabbix_getコマンドでデータが取得できることを確認した、vfs.dir.sizeキーで、c:\zabbix agentフォルダのサイズを取得します。
いろいろと入力項目がありますが、今回登録する内容は、アイテム名称キーだけでOKです。
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入力後、追加 ボタンを押します。
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アイテムが1件追加できました。
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監視データの確認

メニューから、監視データ→最新データ を選択します。
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ホスト名を入力し、適用ボタンを押すと、先ほど指定した監視データの値が表示されます。 f:id:Unam:20180108092607p:plain

フォルダのサイズが、1124060と表示されています。値自体は、先ほど確認したとおり問題ないのですが、何メガなのか、何ギガなのかパッと見でわかるようになっていたほうが便利です。また、監視項目を既定値の30秒間隔で取得する設定になっていますが、このフォルダをそんなに頻繁にチェックする必要もないのでそれも変更します。 f:id:Unam:20180108093056p:plain

メニューから、設定→ホストを選択し、このホストのアイテム クリックします。一覧から、先ほど作成した、アイテムの名称をクリックします。
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単位欄に Bをします。単位欄には、好きな文字を入力することができます(%, cm, kg, ...etc)。Zabbixであらかじめ決められたキーワードを入力すると、単位と同時に数値も自動で調整してくれます。B は1024で割った単位を設定します。詳細は以下のリンク先のUnits の欄を確認してください。

1 Creating an item [Zabbix Documentation 3.4]

更新間隔は30s(30秒)から、10m(10分)に変更します。 修正後、更新ボタンを押してください。
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先ほどの最新データ画面で、単位が設定されていることと、更新間隔が変更されているのが確認できます。
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