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Zabbixの使い方、役に立つ情報、等々

2. グラフ作成時の属性(関数)

Zabbixでは、監視データから任意のグラフの作成が非常に簡単にできるようになっています。

そのなかで、少しだけわかりづらい点があるので、その辺を簡単に説明します。

今回は、アイテムごとに指定する関数 です。

平均 と すべて の違い

グラフの監視アイテムを指定する際、関数という項目があり、デフォルトで平均となっています。普段はそのまま指定して気にしないことが多い項目です。 f:id:Unam:20180123234705p:plain

マニュアルには以下のように記載されています。

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2 カスタムグラフ [Zabbix Documentation 2.2]

※3.4の英語版マニュアルでも記載されている内容は同じです。

違いを見るために、CPUのロードアベレージのグラフで平均を指定した場合と、すべてを指定した場合のグラフを同じスクリーンに配置して比較してみます。

上が平均、下がすべて、を選択したケースです。

f:id:Unam:20180124003541p:plain

内容がまったく同じです。

これは、グラフに指定する際の、平均や、*すべては、直近のデータを表示しているだけでは違いがでません。

次に、2週間前のデータを表示します。
f:id:Unam:20180124003921p:plain

このように、データ表示に差が出てきました。
これは、ヒストリの保存期間が過ぎトレンドデータだけでグラフデータを表示する期間になるとこのように差が出てきます。また、ヒストリデータが存在している期間でも、グラフの表示期間が広くなり、1時間以内のデータが細かくプロットできないときも、この設定に従った表示になります。時間の指定範囲がトレンドとして保存している最小値や最大値のデータをグラフに表示するかどうか、を関数とうい項目で指定している、ということになります。ちょっと名称や説明がわかりづらいですね。

注意点

仕組みを理解して、上記の比較を理解すると、すべてを選択しておいたほうが、データの変化を正確に把握できるのでは、と思うかもしれません。ただ、ちょっと注意が必要です。

グラフを作成する際には、複数のアイテムからグラフを生成することが多いと思います。値の動きによっては、すべてのアイテムに関数ですべてを指定すると、逆に何がなんだかわからなくなるケースがあります。

これは、CPUのロードアベレージ、1m/5m/15mの各アイテムそれぞれに すべて を選択したケースです。
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基本は、デフォルトの平均を選択しておき、必要に応じてすべてを使ってみる、という感じがよさそうです。

最新データやスクリーンのグラフ

最新データからのグラフ表示や、スクリーンのシンプルグラフを指定すると、すべてが自動的に選択されます。

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これも、「ヒストリー期間内のデータしか存在していないデータを表示すると平均になる」という動きをするので、ちょっとややこしいです。